2003年12月の奮闘記です.
■師走■ 12月1日(月) 今日から師走. 怪我している鳩にも寒さはこたえるだろう. ホカロンをタオルに巻いてダンボール箱の下に敷く. 気持ちいいらしく、ホカロンの真上でうずくまる. ふんをした新聞紙を毎日取り替えることが会社から帰った後の日課となる. |
■ひととき■ 12月2日(火) 会社のベランダから何気なく上空を見上げる. すると数羽の鳥が飛んでいた. ぽっぽも飛べるようになるのだろうか? 今まで、気づかなかった光景がぽっぽのおかげで目にとまる. 仕事を忘れ人間らしさを取り戻した瞬間である. ぽっぽに感謝. |
■バウリンガル■ 12月3日(水) 毎日ダンボール内のうんちの清掃. 今日はぽっぽに変化が見られた. ダンボールから出す際、今まではキュイン,キュインと鳴いていたのだが今日は”クウェクウェ”と鳴いた. 少し”ポッポ”に近づいた。 怯えがなくなったのか?、成長したのか?. 判らない. バウリンガルならぬポッポリンガルなるものがあればな〜と思う. |
■ごめんなさい■ 12月6日(土) 3回目の土曜日 病院に連れて行く. 病院があわただしかったせいか、今回の診察は素っ気無いものだった. 野鳥と言うことで軽くあしらわれた感じがした. 先生も人の子か?.と思っていた矢先、電話が鳴った. 先生からだった. 忙しくて十分な対応ができなかったことへの謝りと、今回の処置内容の詳細に関する説明だった. 電話で納得. 先生ごめんなさい. |
■ほっ!■ 12月8日(月) しばしば、テーピングが足に引っかかり立てなくなってしまう. 元気が出てきたせいもあるだろうが、かわいそう. 見よう見まねでテーピングを施す(写真黄色のテープ). ちょっとのテーピングなのに往生した. これで、引っかからなくなってくれれば良いのだが... しばらく様子を見たが問題なさそう(ほっ). |
■リハビリ開始■ 12月13日(土) 4回目の土曜日. 病院に連れて行く. レントゲンで診てもらった. 骨はついているようだ. ただ羽の根元からの骨折は,正常につくのが難しいようで,飛べるようになるかは解らないそうだ. 先のことを心配していても,どうしようも無いので極力考えないようにしよう. ひとまず,骨がついていると言うことでテーピングを外す. 先生曰く,”飛ぶためには週単位でリハビリが必要. 大きな深いダンボール箱に入れてリハビリをさせてください.”とのことでした. 早速,コー○ンへ大きなダンボール箱をもらいに行く. 家に帰ってから組み立て開始. 完成した後ぽっぽを引越しさせた. ぽっぽは,家が広くなったこととテーピングが無くなったことで,元気な方の羽を思いっきり広げていた. まるで背伸びをしているかのようだった. そのあと,怪我をした方の羽を一生懸命くちばしで毛づくろいをしていた. まだまだ飛べるようになるのは,時間がかかりそうだけど,ひと安心した. がんばれぽっぽ! |
■止まり木■ 12月14日(日) ぽっぽの羽がまただらーんと下がっていた. よく見ると自分の足が負傷した羽にひっかっかっていた. 何もそんなややこしいことしなくても・・・・. 運動不足なのかな? 運動させるために止まり木を家の中に入れてあげた. 早く止まってくれないかな〜. |
■チャレンジ■ 12月15日(月) 昨日は,全く気にもとめなかった止まり木にいつの間にか止まっていた. 一生懸命飛ぼうとしてるのかな? 明日も止まり木に止まっていたら木の高さを3cm高くしてみよう. 一生懸命頑張っているがいるが,羽が一枚落ちていたのが気がかりだ. 何事も無ければよいのだが... |
■初雪■ 12月20日(土) この冬初めての雪. 朝起きたら当たり一面銀世界. ぽっぽを入れているダンボール箱をベランダに出してやるとダンボール箱の中に雪が舞い落ちた. 怪訝そうな顔つきで,首を伸ばして外を見ようとする. ぽっぽとっては初めて見る雪なのかな?. それにしても寒くないだろうか? ちょっぴりかわいそうだけど少しずつ自然に慣れてもらおう |
■メリークリスマス■ 12月25日(木) 今年も我が家にサンタがやってきた. でもぽっぽには何もプレゼントが無かった. 本当は丈夫な羽をプレゼントしてやりたかったのだが…. プレゼントが無かった代わりに,家族みんなで一生懸命面倒を見てあげるからね! メリークリスマス! ぽっぽ. |
■大移動■ 12月27日(土) ぽっぽを置いて帰省することができず,一緒に田舎につれて帰った. 車の中ではBGMにつられ口を動かす仕草を時折見せた. 約7時間の長旅に疲れも見せず無事山口に到着した. 明日から本格的なリハビリに着手しよう! |
■負けるなぽっぽ!■ 12月28日(日) 山口に帰省して二日目の朝,ぽっぽを保護して以来,初めて広い野原へ放った. 最初はキョトンとしていたが,自由になったことがわかると一生懸命はばたく仕草をした. 30〜40cmジャンプしただろうか? しかし,片羽ではばたいただけなので当然のことながら飛びたてず,真下へ落下した. その姿を目の当たりにするとぽっぽが痛々しく思えた. と同時に鳥は重力にさからってよく飛んでいるな〜と今更ながらに感心させられた. 約10回飛ぶことにチャレンジしたが結局無理ということを悟ったのか,おとなしくあたりを散歩しだした. 一羽のとびがこの光景をあざわらうかのようにぽっぽの頭上旋回していた. 負けるなぽっぽ! |
■散歩■ 12月31日(水) 結局,年内中に飛ぶことができなかった. 今日も広い野原を散歩した. やっと慣れてきたのか,”ぽっぽ”と呼ぶと後ろを追っかけてくるようになってきた. 追っかけて歩く姿がなんとなくアヒルに似ている. 鳩ってこんな歩き方してたっけ? |